先に全体の流れを把握する
作業の順番を間違えると手戻りが出ます。たとえば写真を先に貼り付けてしまうと、 あとで容量を減らす段になって写真の画質だけが落ちます。次の順で進めるのが無駄がありません。
- 証明写真を規定のサイズで作る
- 学歴・職歴の年を、指定された表記(和暦か西暦か)で統一する
- 志望動機などの本文を書き、文字数と使える文字を確認する
- 提出形式に合わせてPDFにまとめ、容量を確認する
1. 証明写真を作る
履歴書・エントリーシートで使うのは30×40mmです。 大学入試や多くの資格試験も同じサイズなので、1つ作っておくと使い回せます。 ただしパスポートやマイナンバーカードは別の規格なので、流用はできません。
データで提出する場合、証明写真機やカメラ店で撮ったプリントを スマートフォンで撮り直すのは避けたほうがよいです。 紙の反射やゆがみが入り、面接官の画面では明らかに分かります。 撮影したデータそのものから切り出すのが確実です。
手持ちの写真から規定サイズに切り出すには 証明写真サイズ作成ツールが使えます。 コンビニで印刷する場合に備えてL判に並べる機能もありますが、 データ提出だけなら切り出しだけで足ります。
写真の位置情報に注意してください。 自宅で撮った写真には撮影場所が記録されています。 提出先に自宅の座標を渡すことになるので、 Exif・位置情報の削除をしてから提出するか、 切り出しの過程で保存し直されるツールを使ってください。
2. 学歴・職歴の年を統一する
ここが一番間違えやすい箇所です。ポイントは3つあります。
和暦と西暦を混ぜない
履歴書の中で表記を統一します。 「令和4年入学」と「2026年卒業見込み」が同じ表の中に並ぶと、それだけで雑な印象になります。 企業から指定がある場合はそれに従い、指定がなければどちらでもかまいません。 提出先が官公庁の場合は和暦を求められることがあります。
改元をまたぐ年に注意する
2019年は4月30日までが平成31年、5月1日からが令和元年です。 したがって2019年3月卒業なら「平成31年3月」、 2019年4月入社なら「平成31年4月」、 2019年6月なら「令和元年6月」になります。 2019年をすべて令和元年と書くのは誤りです。 同じことが1989年(昭和64年と平成元年の境目)にも起きます。
日付を入れて正確に変換するには 元号・西暦の変換ツールを使ってください。 生年月日から入学年・卒業年を割り出す機能もあります。
入学・卒業年は生年月日から計算できる
昔の年を思い出せないときは、早生まれかどうかで決まります。 4月2日から翌年4月1日までに生まれた人が同学年です。 1月1日から4月1日生まれの人は、前年生まれの人と同学年になるため、 単純に生まれ年から数えるとずれます。
3. 本文の文字数と使える文字を確認する
志望動機や自己PRに文字数の指定がある場合、 「400字程度」は8割から10割の範囲に収めるのが一般的な目安です。 半分しかない、あるいは大幅に超えるのは避けます。
Webのフォームに入力する形式では、上限を超えると入力できなかったり、 気づかないうちに切れて送信されたりします。 文字数カウントツールで、 空白や改行を含める場合と除く場合の両方の数を確認できます。 どちらで数えるかの指定がないときは、含めた数で収まっていれば安全です。
フォームで弾かれる文字
提出フォームで「使用できない文字が含まれています」と出て原因が分からない、 というのは頻繁に起きます。原因はたいてい次のどれかです。
- 機種依存文字 — ①②③のような丸数字、㈱、㍿、Ⅰ Ⅱ Ⅲ のローマ数字など。 「株式会社」と書けば済むところに㈱を使ってしまう例が多いです。
- 旧字体・異体字 — 髙(はしごだか)、﨑(たつさき)、𠮷(つちよし)など。 氏名に含まれる場合は、指定がなければ常用漢字での入力を求められることがあります。
- 見えない文字 — Wordやウェブページからコピーしたときに紛れ込む ゼロ幅スペースや特殊な空白。画面では何も見えないのに弾かれるため、 自力ではまず原因にたどり着けません。
- 全角と半角の混在 — 電話番号やメールアドレスに全角数字が混ざっている場合。
機種依存文字・見えない文字チェッカーに貼り付けると、 どの文字が問題かを指摘して安全な表記に変換できます。 エラーが出てから探すのではなく、提出前に一度通しておくと時間を無駄にしません。
4. PDFにまとめて提出する
提出形式の指定を先に確認してください。よくあるのは次の3つです。
- PDF1ファイル — 最も多い形式。複数枚あってもまとめます
- 指定のテンプレート(WordやExcel) — 形式を変えずにそのまま提出します
- 画像ファイル — 写真だけを別で求められる場合
紙の履歴書を撮影・スキャンしてPDFにする場合は 画像をPDFにまとめるツールで1ファイルにできます。 複数ページの順番を並べ替えられるので、撮影した順が前後していても直せます。
容量制限に注意してください。 「2MBまで」のような指定は珍しくありません。 スマートフォンで撮影した画像をそのままPDFにすると、数枚で10MBを超えます。 超える場合は画像リサイズ・圧縮ツールで 先に画像を小さくしてからPDFにします。順番が逆だと画質を余計に落とすことになります。
PDFにしたら、提出前に必ず開いて確認してください。 写真が横倒しになっていないか、ページの順番が合っているか、 文字がつぶれて読めなくなっていないかを見ます。 スマートフォンで撮った写真は、向きの情報の扱いによって ソフトごとに違う向きで表示されることがあります。
提出方法別の注意
メールに添付する場合
件名と本文を空にして送らないでください。
採用担当者は多数のメールを受け取るため、
件名に「応募書類の送付(氏名・大学名)」のように内容が分かる形で書きます。
ファイル名も同様で、履歴書.pdf だけだと、
保存された時点で誰のものか分からなくなります。
添付ファイルにパスワードをかけて別メールで送る方式を求められることがあります。 指定がない場合、自主的にパスワードをかけると 相手の手間を増やすだけになることが多いので、 指定に従うのが無難です。
Webフォームから送信する場合
長い文章は別の場所で書いてから貼り付けてください。 フォームに直接入力していると、 セッション切れや誤操作で全部消えることがあります。 メモ帳やテキストエディタで書き、文字数を確認してから貼り付けるのが安全です。
ただし Word で書いた文章をそのまま貼り付けると、 見えない文字や特殊な引用符が紛れ込むことがあります。 貼り付ける前に機種依存文字・見えない文字チェッカーを 通しておくと、送信時のエラーを避けられます。
企業の採用システムを使う場合
ファイル形式と容量の制限が厳しいことが多く、 アップロード前に確認画面で弾かれます。 締め切り直前に作業しないのが最大の対策です。 形式が合わずに作り直す時間を見ておいてください。
証明写真で気をつけること
サイズを合わせる以前に、写真そのものが規定を外れていると受け付けられません。 最低限、次の点を満たしているか確認してください。
- 3か月以内に撮影したもの。多くの提出先で指定があります
- 正面を向き、無帽・無背景。背景に物が写っているものは使えません
- 影が出ていない。壁際で撮ると背景に影が落ちます。壁から少し離れてください
- 顔の大きさが枠に対して適切。小さすぎると撮り直しを求められます
- スナップ写真の切り抜きは避ける。私服や斜めを向いた写真は印象を損ないます
自分で撮る場合は、自然光の入る場所で、白い壁を背にし、 カメラを目の高さに置くと大きく外しません。 切り出しは証明写真サイズ作成ツールのガイド線に合わせられます。
提出前の最終確認
- 写真のサイズは規定どおりか(履歴書なら30×40mm)
- 写真から位置情報が消えているか
- 和暦と西暦が混ざっていないか。2019年・1989年の扱いは正しいか
- 文字数は指定の範囲に収まっているか
- 機種依存文字・見えない文字が残っていないか
- 指定の形式・ファイル名・容量に合っているか
- PDFを開いて、向きとページ順を目で確認したか
ファイル名に指定がある場合(「氏名_大学名.pdf」など)は、それも見落としやすい箇所です。 指定がなければ、自分の氏名を入れておくと受け取る側が扱いやすくなります。